声優史学

マラソンと声優さんが趣味の人のブログ

内田真礼さんの初めてのソロライブ「UCHIDA MAAYA Hello, 1st contact!」に参加した話

久しぶりにイベント感想を書きます。

 

・結論をいうと、やっぱり内田真礼さんはすごい。僭越ながら、歌唱や演技がぶっちぎりで上手いわけでもなく、ダンスがぶっちぎりで上手いわけでもなく、なのに何故我々をあんなにも魅了するのかというと、それは彼女自身がステージで誰よりも楽しく歌っているからに他ならないと思います。今まで「オタクになる」という一言でこの気持ちを片付けていたけれど、今日のライブでよくよく考えてみたらそういう結論なんだなって思いました。

 

・セトリに関してはアルバムの曲順そのままという某レーベルメイト森すずこさんのライブを彷彿とさせるセトリでしたが、それでも受ける印象は全く違っていて、アルバムの再現に重きを置いていた某森さんと異なり、内田真礼さんの今日のライブはアルバムを元にあくまで彼女が楽しく思い切り歌い切ることが1つの到達点だったのではないでしょうか。

 

・パフォーマンスについて、ところどころ歌が安定しなかったり見ていてヒヤヒヤするところもあったけれど、後半はだんだん波に乗ってきてそんなこともなくなってきたし、何よりも彼女が楽しく歌っていて、それが強く伝わってきたのがこのライブの良さだったように感じました。

 

・ステージ上の舞台装置や演出について、これも実に的確で良かったと思う。PENKIに塗られたバンドメンバーのお立ち台、バックダンサー(作業員)、そして真ん中に高く積まれたジャングルジム、特に最初の登場がジャングルジムに乗ったままというのには度肝を抜かれました。そして何よりも縦長と横長の2つのディスプレイにそれぞれ別々の映像を流す演出があまり他のイベントでも見ない使い方で新鮮でした。わたしのステージで過去イベントの写真を流す演出はずるい。

 

・PENKIというアルバムについて、過去のイベントや雑誌のインタビュー等でも触れられている点ですが、これといったコンセプトが存在するわけでもなく、むしろ内田真礼さんの好きな色で染めてみたらいいよ!という感じが強く出ているのが逆に個性となっているように感じます。

その個性は、おそらく創傷イノセンスを出した時から今まででちょっとずつ変わってきているもので、きっと今後も変わり続けていくのだろうと思いますが、その時その時の”自分の色”を出すこと、それを楽しむことについて、こと内田真礼さんのこだわりは凄いのだな、と今日のパフォーマンスを通して改めて感じました。

Hello, future contact!を歌うとき、必ず「みなさんの好きな色を振って下さい」というMCが入るのですが、これが彼女自身も、観客のみんなも、一体となってこのステージを楽しみましょう!という気持ちの現れなのだなぁと、この曲が歌われるたびに思っています。

 

・僕が常々考える声優のアーティスト活動の魅力として「声優は役者であり、何者にもなれる存在である」ということが挙げられます。やはり声優さんのパフォーマンスは表現の幅が非常に広い。これが僕が歌手でもアイドルでもなく敢えて声優のイベントに行く理由なのだと、答えたいと思います(そんなことを聞かれる機会はありませんが)。

前述のPENKIというアルバムに込められた思いとも関連しますが、今日のライブも、何者にもなれる内田真礼という存在を感じられるパフォーマンスだったと思います。

 

内田真礼さんがMC中で「ギミー!レボリューションの間奏でいつもギター!って言うけど、キーボードのかっこいいソロもあるし、今度やるときはピアノ!っても言いたいよね!」って言ったことを受け、アンコール中感極まって歌えないよ~って言ってた内田真礼さん(かわいい)に「じゃあさっきのピアノ!ってやつやりませんか?」って提案するバンマスの黒須克彦さんはね、最高だと思います。

ということ以外にもこれどこまでが台本?高まりゆえのアドリブ?みたいな場面も多々あり、それが本当にパフォーマンスを楽しんでるんだろうなぁ、と感じさせてきて、もう良いったら。

本人が一番楽しんでいるがゆえに、酒が呑みたいだのパワプロがしたいだのといった素の気持ちも出るのだなぁ、と。

 

・MCで「この1年はとても色んな経験ができたし、あっという間に時間が過ぎたけど、それで自分自身がとても成長できたし、20代中盤の多感な時期にもっと色んなことに挑戦したいと思う」という旨の発言があって、ああ同年代の人間としてはやっぱり色々なことを見聞きしていきたいなあ、と強く共感した次第です。

 

 

内田真礼さんのアーティストとしての初めてのソロライブ、本当に楽しかったし、幸せでした。元気も頂きました。ありがとうございました。次も行きたいです。

 

おまけ

 

2015年に出会ったアニメ・声優楽曲ピックアップ

今年もたくさんのアニメが放送され、たくさんのアニメ・声優ソングが世に放たれましたね。とはいえ僕はそんなにたくさんのアニメを見る余裕はなく、されどもイベントには相変わらずちょくちょく通っていたので、楽曲にフォーカスしつつ、特に琴線に触れたものをピックアップしていきたいと思います。

甲乙つけるのが非常に難しいのでランキングにはしません。

布教目的も幾分あるため、敢えて有名どころを外す選択もしています。

 

・探求Dreaming(新田恵海)

一曲目は「探偵歌劇ミルキィホームズTD」ED主題歌からこの曲。

新田恵海さんのお歌とは本当に素晴らしくて、またこの曲のCD収録を行われた時は喉が本調子でなかったのもあり、ライブ等で生で聴けるのをいつも楽しみにしています。

曲自体も緩急あり、後半にかけての伸びやかな盛り上がりは非常に聴き応えがあります。


新田恵海 2ndシングル「探求Dreaming」

・Dreamin' Go! Go!(μ's)

μ's Go→Go! LoveLive! ~Dream Sensation!~(通称5thライブ)の特別先行チケットに同封されていた楽曲。

4thの時の楽曲(ENDLESS PARADE)が「もう終わります!」という感じだったのに対し、5thのこの曲は「まだまだ楽しめるよね!」という気持ちにさせてくれる、実にアンコールに似合う曲でした。

5thライブ自体がとても楽しかったのもありますが、この楽曲ももっともっと評価されてもいいんじゃないかなぁと思っているところです。

音源がレアだから、というのもあるのかもしれませんが…。

 

※下記動画には収録されていませんが、参考までに


【試聴動画】ラブライブ!μ’s Go→Go! LoveLive! 2015~Dream Sensation!~ Blu-ray/DVD Day2

・ENERGY☆SMILE(大橋彩香)

アニタイ曲ではありませんが、大橋彩香さんの2ndシングル。

元気さ、笑顔がとにかく似合う大橋彩香さんらしさが全面に出ている楽曲です。
サビのブラスがいい味出してますよね。


大橋彩香セカンドシングル「ENERGY☆SMILE」 -Music Video- short ver.

・できたてEvo! Revo! Generation!(new generations)

アイドルマスターシンデレラガールズ」より、島村卯月、渋谷凛、本田未央が歌う劇中挿入歌。

「私達、まだまだ初めましてだけど、これからどんどん活躍していきます!」というフレッシュさ、そして力強さが詰まった名曲です。

「小さく前ならえ」「楽しすぎ」「夢がデビューする」のように、等身大の彼女たちに寄り添った言葉選びがとても素敵だと思います。


【楽曲試聴】できたてEvo! Revo! Generation!(歌:new generations[島村卯月×渋谷凛×本田未央])

・Dramatic∞Drumstick(モア(CV:佐倉綾音))

「SHOW BY ROCK!!」BD特典オリジナル楽曲CDより、モアのキャラソン。

宇宙人であるという彼女の設定をガッツリ活かした歌詞、担当楽器であるドラムのアレンジも非常に心地よいリズム。

「SHOW BY ROCK!!」は音楽がテーマのコンテンツだけあって、主題歌挿入歌を始めとした楽曲が非常に充実しており、BDには1巻につき2曲ずつオリジナルキャラソンが特典としてついてきます。

このモアのキャラソン以外もmasterpieceの宝庫なのですが、公式の試聴動画すらなく全然広まらないのが悲しいところです。BDはポニキャンじゃなくてフリューが出してるからなのかなぁ。

(イベントでシアンのキャラソン「Nyao Universe」を披露したのは、その意味では非常に攻めたチョイスだったし非常に嬉しかったのですが…)

 

挿入歌の中では迷宮DESTINYが好きです。(劇中での使われ方含め)


TVアニメ「SHOW BY ROCK!!」プラズマジカ double A-side 挿入歌「迷宮DESTINY/流星ドリームライン」試聴動画

・Traveling kit(三森すずこ)

三森すずこさんの2ndアルバム「Fantasic Funfair」収録楽曲。
三森さんの歌唱とマッチする適度なEDMアレンジ、「どこに連れて行ってくれるんだろう?」というワクワクする歌詞、アルバム中盤の盛り上がりとしてはとても良い楽曲だと思います。

声優さんのアーティスト活動全般に言えることかもしれませんが、例えば1stシングルの売上が出なければ2ndもないわけで、どうしても楽曲自体の瞬発力や強さ(といって伝わるでしょうか?)に偏りがちになってしまうと思います。
一方、ある程度継続的な実績を作ったうえで出されたこの2ndアルバム「Fantasic Funfair」では、役者寄りだからこそ”何者にもなれる”三森さんの良さを最大限に発揮されているように思います。


三森すずこLIVE2015『Fun!Fun!Fantasic Funfair!』Blu-ray&DVD PV

・Future style(高坂穂乃果(CV:新田恵海)、南ことり(CV:内田彩)、園田海未(CV:三森すずこ))

「劇場版 ラブライブ! The School Idol Movie」より、2年生トリオの挿入歌。
2年生で歌う楽曲には他にも「ススメ→トゥモロウ」「START;DASH!」等がありますが、それら同様に「前向き」「未来」というモチーフがふんだんに詰まった楽曲です。

ラブライブ!2期から劇場版へ、物語を畳みに行く方向が明らかなのにもかかわらず、
このような前向きな楽曲を歌ってくれることは本当に有り難いことです。
本当に来年がFinalライブなんだよなぁ・・・。

・ゆりしゅらしゅしゅしゅ(七森中ごらく部)

OVAゆるゆり なちゅやちゅみ!+」主題歌。
七森中ごらく部の楽曲はいわゆる日常系アニメのエッセンスともいえる「パーツ化され極度にユートピア化された学校生活」の良さが
ギュッと詰まっていますが、この曲もご多分に漏れず、オトナの立場で聞くと一種の懐かしさすら感じます。

ただ、このOVAも楽曲も「なちゅやちゅみ」なんですよね。
学生の身分でいながら学校に縛られない夏休み、とてもユートピアじゃありませんか。

私事なのですが、夏は仕事がクソ忙しくて夏休みも取れないどころか土日も仕事してたような有様で、
そんな中でこの曲を聴いたらとても胸が痛くなりました。そういう事情もあって深く刺さった楽曲でした。


【ゆるゆり】七森中☆ごらく部「ゆりしゅらしゅしゅしゅ」MV しょーとば〜じょん

・少女交響曲(Wake Up, Girls!)

「続・劇場版 Wake Up, Girls! 前編[青春の影]」主題歌。

とにかく、Wake Up,Girls!という作品で描かれたアイドルというエッセンスがぎゅっと詰まって凄い。

前向きで、ステージではいつも笑顔で、でもその実泥臭い努力や奮闘には裏にはあって。

「いっぱい悩んだ日々は 決して無駄じゃないから」「ありのままを出すのは とっても勇気いるけど」という、誰もが励まされるストレートな歌詞も魅力的。WUGちゃんはネ申。

僕自身も東北出身だけあって、舞台である仙台の町並みも見覚えのある背景が多いし、ピンと来る所も多い作品です。


Wake Up, Girls! / 少女交響曲


Wake Up,Girls! / Beyond the Bottom MV

・Brilliant better(御形アリシアナ(CV:福原綾香))

SEGAのAC音ゲー「チュウニズム」より、劇中女子高生バンドであるイロドリミドリのメンバーのキャラソン。

ふーりんの楽曲ですよ、ふーりんの楽曲!

担当楽器であるギター・ボーカルがとにかく力強い。かっこいい。中学生だったら惚れてた。

みんなもっと聴いてよ。


イロドリミドリ 御形アリシアナ(cv:福原綾香) 『brilliant better』ショートMV

・クラフト スイート ハート(内田真礼)

内田真礼さんの1stアルバム「PENKI」より。

ちょっと古くさい昭和のマイナーコードな感じを残しつつ、1stアルバム全体のコンセプトのバンドアレンジにもうまく溶け込んでいます。

不安定で揺れ動く乙女の恋心を歌いながらも、そのリズムの心地よさがなんともいえませんね。

このアルバムの他の楽曲にも言えることですが、「私のこと、好きでしょ?」というよりも、「私はこんな気持ちだけど、君はどう?」という寄り添い方である印象を受けます。そんな寄リ方されたらオタクになっちゃうですよ・・・。

 

以下動画は同アルバムより。こっちの曲もいいですよ。


内田真礼「Hello,future contact!」MV short ver.(1stアルバム「PENKI」収録曲)

 


以上、今年のアニメ・声優楽曲から印象深いものピックアップでした。

これらの楽曲のもう少しでも評価されますように。

 

それから、2016年も素敵な楽曲達に出会えますように。

三森すずこさんの2ndライブ「Fun! Fun! Fantasic Funfair!」に参加した話

掲題の通り、三森すずこさんの2ndライブに参加してきました。
僕がチケットを得られたのは結局6/28と7/11のみでした。
6/27外した時は死ぬかと思ったけど、その後当日券も取れなくてまた死ぬかと思ったけど、結果的に2/3得られたので良しと思い直して。

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前から4列目とかいう近さ、もう当分ないだろうなぁ…という思いを噛み締めていざ舞浜。 

 


今回のライブ、端的に言うとアルバム「Fantasic Funfair」を演出極大パワーアップしてライブにしたようなものでした。

声優「三森すずこ」のイベントというよりは、彼女の2ndアルバムの世界観を再現するべくセッティングされたショーが今回のライブで、三森すずこさんも、バックダンサーや舞台装置と同様に(後述しますが、考えようによっては観客もこの中に含まれる)、あくまでそのキャストの1人であり、構成要素の1つに過ぎない、と感ました。

 

しかしながら、そのような1つのショーを構成するパーツとして、つまり役者としてのパフォーマンスの高さに関して言うと、やはり、もう、三森すずこさんは最高としか。
三森すずこさんはこのショーのメインキャストであり、移動式遊園地の支配人という肩書(設定?)を持ってはいるが、演出、舞台装置、バックダンサー、全て揃ってのショーを魅せるということが主眼に据えられていると強く感じました。

 

そのようなことを感じる要因の1つが、バックダンサーの人数の増加です。普通、声優さん自身をフィーチャーさせるようなライブであれば、バックダンサーなんてそんなに必要ないわけで、それでも昨年の1stツアーよりもたくさんの人数(8人!)をバックダンサーに起用した(そこにコストをかける選択をした)ということは、つまりバックダンサーも合わせてのショー、という構成され方と言えますね。

 

もう1つ、同様にHeart Collectionという曲における特殊な演出についても触れたいと思います。この曲が始まるときに、観客にライトを消せという指示があり、ステージには薄いカーテンが引かれ、三森さんはその奥で歌うという、この手のライブとしては前代未聞の演出でした。

 

元々、公式からライトの色に関する指示はあり、オタクも含めて1つのステージを作りましょうねという意思は表明していたものの、まさかその延長で「消せ」という指示までするとは…という。

 

不意に刺さる推し曲を楽しむ、改チアを振り回す、いろいろなライブの楽しみ方があるとは思うのだけど、その点、三森さんのライブはある程度楽しみ方を限定してしまっているので、この「観客もキャストの一部」哲学には賛否両論あるとは思いますが。*1

 

さて、以上にて散々役者としての三森すずこさんについて語ってきたところではありますが、6/28のサプライズ演出(プロレスラーによる誕生日祝福ビデオレター)を喰らった三森すずこさんは、珍しく素が出てしまったのかなぁと思いました。完全にプロレスオタクの顔でした。

ステージ上では基本何かを演じきるのに全力な三森さんだけに、ちょっぴり素が垣間見えたのはのは本当に貴重でした。あのオタクっぽさが全部とっさの演技だとしたら役者としても最強だし、どっちにしても三森さん最強です。

 

近年盛んな声優のアイドル売り商法(サイン会や握手会といった接近イベント)よりも、
ライブステージの方が三森さんには間違いなく向いてるし、個人的には今の方向でそのまま突き進んで欲しいと思っております。

というのも、僕自身、声優さんが尊すぎて近づけない気持ちや、果たして声優さんはオタクに接近されることが楽しいのか?という思いがどうしても拭えず、接近イベントというものに対する適切な振る舞いを未だに掴み損ねている、というのもあります。*2

もちろん、個人のオタクとして認識されることの楽しさも(アフィリア等の他のオタクの話を聞くに)あるのだろうとは思いますが、それでも僕は名もなき一人のオタクとして応援するだけで十分と思っています。

 

それにしてもみも現場、女性率もどんどん増加しているし*3、ウェイでワイワイなオタクが多くて、なんかこう、もっとオタク!!!って人がいないものかなぁという思いがある。

まぁそんなの関係なくまたに足を運ぶんだろうけど。


何はともあれ、今年も三森さんのステージが見られて良かったと十分に思えるライブでした。

 

セトリ等は以下の公式レポをご参考に。(6/27と6/28分のみですが)

news.mynavi.jp

 

それにしても、他の某9人組ユニットとか某4人組ユニットとかの今後の活動はあるけど、ソロとしての活動は特に出演予定もないみたいだし、近くにアニタイもないし、今後どうなっていくんだろうという思いはあります。またアニマックスなりリスアニなりのフェスにも出てくれたらなぁとは思っているのですが、果たしてどうなるか…。

 

・蛇足

*1:ちなみに僕は三森さんのステージの一部になれるなら喜んでライトも消すし色も従う派です。

*2:接近するタイプのイベントには未だに3回しか行ったことはありません。

*3:「ミモリアンガールズ」はパンフでも使われる公式用語となったようです。

P's LIVE! 02 ~Love & P's~

3月8日(日)に横浜アリーナにて開催された掲題のイベントに参加してきました。ざっくりですが感想をまとめてゆきたいと思います。

・前回のP's LIVE! 01@五反田ゆうぽうとホールで味をしめたポニーキャニオン、2回目はまさかの横浜アリーナ。しかも5時間半以上休憩なしの長丁場。さすがにいきなり規模大きくしすぎだろ感は否めなかったものの、いざ行ってみると期待していた以上には楽しいライブでした。ポニーキャニオン最高!(手のひら返し)

・個人的には村川梨衣さんの頑張りが非常に際立っていると感じられました。ニコ生等であの異常なテンションを何度か拝見はしておりましたが、やっぱり生で見るりえしょんは格別でした。それほどライブ経験が豊富でないながらも前半に出番が密集していたりソロの曲もあったりと非常に見せ場が多く、それでいて良いパフォーマンスでした。相坂優歌さんと共に90年生まれ声優界隈を盛り上げて欲しいと願ってやまないものです。

・前回ソロで出ていたアーティスト達、特に内田真礼さんと遠藤ゆりかさんのパフォーマンスも非常に惹かれるものがありました。自身が黒崎真音のライブで頭を抱えながらオタオタする遠藤ゆりかさんもステージに立つとアーティスト然とするんだなぁ、と思ったり、内田真礼さんのソロ活動に向けた想いがMCで聞けたり。


・それにしてもソロアーティストで固めてきた前回と比べると、今回はアニメ発ユニットの数が爆増しており、今後このような声優ユニットを売り込んでいく傾向が強くなっていくのだろうなぁ。ただ、こういう機会でもないとなかなかライブに出られないユニットもあるのも事実なわけで、出演者の側にとっても良い経験となったのだろうなぁとも感じました。ロリガの子は2/4が初ライブだったとか。



何にせよ、ソロアーティストを中心にポニーキャニオンが抱えている声優さんに気になる方も多いし、来期気になるアニメ筆頭であるところのSHOW BY ROCK!!もポニーキャニオン製だし、まだまだポニーキャニオンのお財布をやめられそうにないなぁ、と改めて感じるところでした。

オラァ!イベントだ!上映会だ!声優さんの登壇だ!さぁ金出せオタク共!というポニーキャニオンの売り方には最近ついていけなくなりつつあるのですが、その元で頑張っている声優さんたちは応援すべき存在であることに変わりないわけで、今後もマイペースに応援していけたらなと思うところです。\無理をしない!/

 

 

・おまけ

 

 

ライブ終演後から声優さんの有益な画像がたくさん流れておりますが、僕はこの画像のりえしょんが一番好きです。TVアニメ「えとたま」、期待しております。

 

 

セトリに関しては以下の公式レポをご参考下さい。


ポニーキャニオンの今が詰まったスペシャルライブ「P’s LIVE!02~LOVE&P’s~」が開催 | ポニーキャニオン公式ニュースサイト

 

μ's GO→GO! Love Live ~Dream Sensation~(その2) -だから本当に今を楽しんで みんなで叶える物語 夢のStory-

前回の記事では、"創作世界と現実世界"を混在、同一化させ、我々に夢のような世界を経験させることが、ラブライブ!の魅力であると述べた。
だがそれはオタク的な想像力を根拠にしたものであり、もしもオタクの間だけでこの熱狂が完結しているのだとすれば、これだけの人気と支持を説明するのに不十分ではないか。

そこで、今回はもう1つのテーマと僕が考える"成長"について述べていきたい。

 

※前回の記事も併せて読んで頂ければ幸いです。

 


μ's GO→GO! Love Live ~Dream Sensation~(その1) -奇跡それは今さここなんだ みんなの想いが導いた場所なんだ- - 声優史学

 


・アイドル観と日本社会、時代の雰囲気の相互関係

AKBグループに代表される現代のアイドルは、いわゆる昭和のメディアに支えられた「アイドル」とは決定的に異なった点がある。最初から偶像性・神聖性がプロデュースされた、いわば"完成品"として売り出されていた昭和のアイドルとは異なり、現代のアイドルは、最初から"完成品"として売り出されているというよりは、むしろ"未完成"から"完成"へという、その"成長の過程"を強調いていることが特徴と言える。*1

 

このような変化の根底には、日本全体としての社会・文化の潮流の影響も少なくはない。以前は今のようにインターネットによる情報共有が普及しておらず、テレビを中心としたマスメディアにより、人々の見識は支配されていた。大衆はみな、同じようなテレビ番組を見ていた。しかし、インターネットの普及とマスメディアの権威の(相対的な)失墜により、人々はそのような"大きな物語"を失い、無数の"小さな物語"が乱立することとなった。*2

 

人々の物事の考え方の違いは、経済情勢による影響も少なくはない。端的に言うと、(僕を含め)平成に生まれた世代は、経済が持続的に発展するということに対し、懐疑的である。生まれてこの方、不景気と言われ続けて生きてきたのだから、生きていれば持続的に"豊か"になるのかどうか、懐疑的にならざるを得ないし、そもそも経済的に"豊か"になるという実体験がない。本当にこの先、我々は"豊かさ""成長"といったものを手に入れられるのだろうか。そして、経済的に"豊か"であることが、自己の人生を幸せにするのだろうか。

 

冒頭の話題に戻るが、それにひとつの答えを出すのが、現在のアイドルブームであるように感じる。アイドルを見守り、応援する我々は、彼女らに何を求めているのか。それは、他でもない"成長"であると、私は考えている。"成長"への憧れであったり、自己投影であったり、その方向は様々かもしれないが、根底には我々の"成長"への渇望があるのではないか。アイドルを応援し、彼女らの"成長"を見届けることこそが、先行きの不安な今の世の中に生まれた若者の生きる糧となっているのだ。

 

・現代的アイドル観の形成と、それをテーマにしたアニメの在り方

ところでこのような現在の"アイドル"ブームは、生身のアイドルだけではなく、創作世界つまりはアニメーションの中にも浸透している、ということに異論を持つ人はそう多くはないだろう。そして、そのような文脈でアイドルものアニメを見ていくと、ここ数年のアイドル系アニメが驚くほど先に述べたような"成長"を一つのテーマとしていることに気づくはずである。

例えば『アイドルマスター(TVアニメ版)』でも、765プロダクションのアイドルたちが徐々に成長していく過程を描き出す物語であるし、『アイカツ!』はスターライト学園でアイドルを目指す女の子の物語である。いずれにしても、"アイドル性"なるものは所与のものではなく、成長の過程で獲得していくもの、いわば後天的なものとして、その過程を魅力的に描き出している。*3

もとよりアニメーション作品のファンは"ストーリー"への志向が強い(同人誌、オンリーイベントの隆盛を考えると一目瞭然である)というのもあり、ある意味では生身のアイドル以上にフィクションのアイドルは"成長物語"への憧れを背負っているとも言える。*4


前置きが長くなってしまったが、これらの観点から『ラブライブ!』という作品を見た時も、同じようなことが言えるだろう。この作品は、音ノ木坂学院に通う高校生がアイドルグループを結成し、そしてアイドルとしても、人間としても"成長"していく物語である。最初は恥ずかしがり屋さんだった星空凛が、自分の可愛らしさへの自身を獲得したり、緊張しやすく人前に立つのが苦手だった園田海未が、だんだんとステージでのパフォーマンスを楽しめるようになったり、そのような"成長"のモチーフが随所に散りばめられている。我々は、だんだんと"大きく"なってゆく彼女らの姿を渇望している。

 

ライブイベントもまた、観客と一体となって"成長"を感じるイベントなのである。3rdライブで演者がステージで語った「最初は本当に小さな存在だったけど、ここまで大きくなった」ことに対する感動の涙は言うまでもない。今回の5th公演でも前回の単独公演(4th)からほぼ1年と、結構なスパンが開くこととなったが(その間にアニメ2期が放送されたり、声優ユニットとしてもアニサマランティス祭りなどのイベントに出てはいたが)、期待を遥かに超える素晴らしい出来であったと、多くの参加者が思ったことであろう。衣装、機材、演出、そして演者のパフォーマンス、どれをとってもこの1年間で本当に"成長"を感じさたし、また次のライブでももっとパワーアップした姿が見られるのだろうという確信を我々に与えてくれた。*5


・これからのラブライブ!

以上に見てきたように、"成長"のモチーフがラブライブ!の核であると言える。逆に言えば、"成長"し続けることはラブライブ!というコンテンツに課せられた宿命であるし、彼女らが"卒業"を宣言する時というのは、すなわちこれ以上の"成長"を放棄してしまう時なのだ。

 

アニメ2期にて、彼女らの物語は一度、卒業という形での区切りを迎えた。一方で、13話の最後のカットにて、同時にまだ彼女らの物語に何らかの展開があることも暗示させており、ちょっとした反響を呼んだ。変に引っ張らないで卒業させるべきだとか、そのちょっとした演出で余韻が台無しになるとか、そういった類の意見である。正直に申し上げると、僕もそう思っていた。ブシロードはまだ金のなる木を手放したくないのだな、と。

 

しかしながら、今になって思い返せば、そこで卒業を宣言するということは、すなわち"成長"を諦めてしまう、ということになるのではないか。これまでに述べてきたとおり、ラブライブ!は単なるアニメだけではなく、声優ユニットの存在も裏に匂わせるようなコンテンツとなった。アニメの物語としては一区切りだとしても、声優ユニットとしての彼女らはまだまだこれからの存在なのである。

 


きっと、NEXT WINTERに予定されている次のライブでも、ますます"成長"した彼女らのステージが見られるのだろう。

今回の5thライブは、前回4th以上にそういった強い確信を抱かせるものであった。

 

 

最後になりますが、キャストの皆様、スタッフの皆様、参加者の皆様、そしてよく僕のくだらないオタク話に付き合ってくださる皆様、ありがとうございました。

*1:AKBオタクであり社会学者の宇野常寛氏の言葉を借りれば「参加型ゲーム」とかそういった所の特徴。詳細は『日本文化の論点』あたりを参考にされたい。

*2:僕は東浩紀氏の『動物化するポストモダン』あたりの書でこういった概念を知りましたが、ポストモダン研究としての源流がどのあたりなのかいまいち理解しきっていないので、ご存知の方がいましたら教えていただけるとありがたいです。

*3:詳細は割愛するが、『Wake Up, Girls!』『普通の女子高生が「ろこどる」やってみた』等も同様のテーマの作品群と言える。

*4:オタクにもいろいろな人がいるもので、缶バッジをじゃらじゃらと身にまとって他のオタクに見せびらかすことで承認欲求を満たすタイプのオタクは本件に該当するか分かりませんが。

*5:何度も申し上げるようで恐縮ですが、僕が今回特に1年間で変わったと思ったのが三森すずこさんと楠田亜衣奈さんの2人。三森さんはミルキィ4人にいるときに比べるとμ'sメンバーといるときはどことなく硬い感じを今までは受けていたのですが、5thではメンバーとの距離も縮まって伸び伸びとしている印象を受けた。楠田亜衣奈さんは初期の頃に比べて技術的に向上したことももちろん、ソロ曲のステップであったりDancing stars on me!の間奏のスピンであったり、とても以前とは比べ物にないほど自分のパフォーマンスに自身が持てているような感じが伝わってきて、人ってここまで成長できるんだな、って。2日目公演が自身の誕生日だったから見せ場も多めだったというのもあろうけど。