声優史学

声優さんとお酒

2018年に出会ったアニメ・声優楽曲10選

今年もこの季節がやってきました。

 

選出基準

・楽曲自体のみでなく、その楽曲が生み出された経緯、タイアップ作品との相性、ライブパフォーマンス、個人的な思い入れなど、様々な要素を総合的に勘案し、印象に残った10曲を紹介します。

・紹介順=ランキングではありません。

・この記事を読んだ方が興味を持って頂ければ、というぐらいの感覚で書いております。

 

ルール

・対象は2018年にリリースされた楽曲

・1アーティストから1曲

・1作品から1曲

 

で、今年はこんな感じになりました。

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以下、各曲の解説です。


瞬間最大me / 相坂優歌

作詞:大森靖子

作曲:大森靖子

私はアニメみたいになりたい

1stアルバム「屋上の真ん中 で君の心は青く香るまま」より。

ちょうどこのアルバムが出たころ、インタビュー記事で「世渡り上手じゃない人に向けて表現したいな」ということを相坂さん本人が語っておられましたが、そのアルバムの1曲目ということで十分なインパクトがある楽曲です。

大意としては「現実世界の窮屈さ」「別の世界(=アニメの世界?)へのあこがれ」といった厨二病的な感情を歌っており、アラサーの今だからこそ受け止められるけど仮に厨房の頃にこの楽曲と出会ってたら人生が破壊されていたかもしれません。相坂さんが中学の頃にアリプロに衝撃を受けたように。相坂さんと同い年でよかった。

僕も相坂さんに救われたので、相坂さんもいつか休業から復帰してほしい、ただそれだけです。

一片の偽りもなしに届く、「青いままの君」への歌――相坂優歌インタビュー | ダ・ヴィンチニュース


相坂優歌/瞬間最大me ミュージックビデオ(Short ver.)

 

RE:CREATE / 神楽ひかり(三森すずこ)、大場なな(小泉萌香)

作詞:中村彼方

作曲:三好啓太

一緒に幼い日 植えた小さな種

大きく花開いてく 星が導いた

TVアニメ「少女☆歌劇レヴュースタァライト」8話挿入歌。オーディション6日目「孤独のレヴュー」。

2018年に最も揺さぶられたアニメというと間違いなく少女☆歌劇レヴュースタァライトで、数年ぶりにアニメのBDを買うほどにドハマりしていた訳なのですが、この作品からも「恋の魔球」「花咲か唄」「99 ILLUSION」「Fly Me to the Star」といった楽曲が生み出される中で非常に迷ったんですが、結局この楽曲にしました。

理由としては、アニメ本編の展開と演出と盛り上がりが一番ハマっていたから、という点に尽きます。7話でばななの過去回があり、8話でひかりの過去エピソードが流れてからの2人のレヴュー、そしてこの挿入歌。この辺りの話は毎週アニメを追っかけるのが本当に楽しかったですね。

(全然関係ないコンテンツの話で恐縮ですが)ミルキィホームズが来年1月にファイナルライブということで、そろそろブシロードのオタクを卒業できるかな~と思っていましたが、スタァライトのせいでまたしばらく卒業できなさそうな雰囲気です。

 


「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」第8話~第12話 レヴューシーンダイジェスト映像

※1/6(日)12:00までならyoutubeで無料公開されてるみたいです。


【期間限定公開】少女☆歌劇 レヴュースタァライト第八話「ひかり、さす方へ」

ここから、ここから / 玉木マリ(水瀬いのり)、小淵沢報瀬(花澤香菜)、三宅日向(井口裕香)、白石結月(早見沙織)

作詞:ヒゲドライバー

作曲:ヒゲドライバー

ここから始めよう 世界を見にゆこう

TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」ED主題歌。

よりもいは本当にストーリーも演出も見事で、女子高生たちの生々しい感情がぶつかってからの静かにエモーショナルを感じるこの楽曲で1話の締め、ということで、放送当時も毎週楽しみにしておりました。*1

サウンド面としても、静かに入りつつサビへかけての盛り上がりが本当に見事で聞くたびに感情を揺さぶられます。ちなみに10選の中で唯一、披露宴のセトリ入りした曲でもあります。

 

Applause / 内田真礼

作詞:PA-NON

作曲:fu_mou

君とわたしがひとつになれる魔法

7thシングル「aventure bleu」カップリング曲。

内田真礼さんは2018年にシングル2枚アルバム1枚を出しており、「aventure bleu」「youthful beautiful」「Agitato」「セツナ Ring a bell」「take you take me BANDWAGON」といった他にも多数の刺さる楽曲が存在する中で結局この曲を選びました。

その理由は「内田真礼さんが楽しそうにステージ上でパフォーマンスしてて、観客も一緒にそれを楽しむ」という内田真礼さんのライブ、アーティスト活動の核になる部分が最も出ていると感じたからです。*2

クラップが頻繁に入る曲なのでこれライブでやったら楽しそうだな、これはライブで化けるな、とCD音源で聴いた時から思っていましたが、実際に体験してみると思った以上でした。

(ここからは半分身の上話にはなりますが)今年は自分の披露宴とツアー東京が被り、FCイベはおろかリリイベにも外れ、なんとか行けたのが7/1グランキューブ大阪ぐらい、おまけに来年の元旦武道館ライブは実家に帰るので不参加確定と、特に内田真礼さんの現場には足を運ぶペースが激減してしまいましたが、そんなオタクとしては引退寸前の状況ながらも今後もライブあらば極力行けるように持っていきたいなと思ったところです。*3


内田真礼 7th single cw「Applause」試聴ver.

 

Blooming Flower / 石原夏織

作詞:中村彼方

作曲:俊龍

編曲:山口朗彦

未来は1秒先で 君のスタートを待つよ

1stシングル「Blooming Flower」より。

強烈なデビュー曲を引っ提げて登場し、11月にアルバム「Sunny Spot」を出し、12月にライブするという、多くの声優楽曲オタクたちを引っ掻き回した石原夏織さんですが、やはり一番印象に残ったのは「Blooming Flower」でしょうか。

というか、曲の強さ単体では判断がもうできないので、「初めて聴いた時の衝撃」というフィーリング面でこの曲を選んだ、という感じです。ポニーキャニオン声優アーティストのデビュー曲に外れ無し。

ちなみに迷った対立候補は「Ray Rule」「CREATION x CREATION」「Singularity Point」あたりでした。


石原夏織 1st Single 「Blooming Flower」MV short ver.

 

パレイド / 夏川椎菜

作詞:ワタナベハジメ

作曲:山田竜平

ああ うまく笑えてたら
今の僕は こんなじゃない

3rdシングル「パレイド」より。

こちらもカップリングの「ラブリルブラ」とどっちにするか散々悩みましたが、やはり劣等感の曲は深く刺さりますねということで「パレイド」で。

TrySailの3人の中でも最後にようやくソロデビューを勝ち取り、来年アルバムを出すというところまで来たわけで、今後の活動も応援していきたいなぁと思うところです。

www.sonymusic.co.jp

シネマチックダイアリー / 水瀬いのり

作詞:松井洋平

作曲:石田秀登

回りだすフィルム きっとねダイアリー

2ndアルバム「BLUE COMPASS」より。

去年は水瀬いのりさんから「夏夢」を紹介しましたが、やはり彼女にはスピード感のある曲もいいけど、こういったポップめの歌唱曲もフィットするなあ、と思うところです。


水瀬いのり『BLUE COMPASS』全曲試聴動画


Sentimen-Truth / 大橋彩香

作詞:田淵智也

作曲:佐藤純一

ねぇSentimen-Truth 私は何歩くらい

描く理想から 手前にいるの

2ndアルバム「PROGRESS」より。

こういったゆったりめの曲も力強く歌っているのを聴くにつけ、やはり大橋彩香さんは歌唱力の地力が高いなぁと思うものです。

アルバム「PROGRESS」の最後の曲ということで、次の作品に向けた力強い決意とも読み取れるように感じますね。


大橋彩香 2ndアルバム「PROGRESS」全曲試聴動画

 

Sincerely / TRUE

作詞:唐沢美帆

作曲:堀江晶太

わたし なんで 泣いてるんだろう

TVアニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」OP主題歌。

楽曲全体を通しての展開がまさしくアニメのストーリーというか、ヴァイオレットが「自動手記人形」の仕事を通して徐々に自分の感情に目覚めていく過程とリンクしているようで、本当に良い主題歌でした。

これも"アニメ本編が良かった補正"が強いですが、それにしてもTRUEさんはタイアップ主題歌が良いというか、「アニメの世界観を歌に乗せる」点で本当に強いと思っております。「サウンドスケープ」しかり、「Divine Spell」しかり。

余談ですが、披露宴で流す候補楽曲にも入っていましたが「新婦から両親への手紙っていうやつはやらないぞ」と妻に言われたのでこの曲も結局流しませんでした。


TRUE「Sincerely」 MV Full Size 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』OP主題歌/"violet-evergarden" Opning Theme「Sincerely」

アレコレ / 三森すずこ

作詞:みきとP

作曲:みきとP

それでもね それでもね まだまだ先は長いし

この辺でおやすみ

4thアルバム「tone.」より。

「誰が推しですか?」と聞かれたらまずは三森すずこさんの名前を挙げておこうと思っているくらいに、僕が最も優先度高めてコミットしている声優さんなのですが、その三森さんに惹かれる理由に「圧倒的にエネルギーがあること」だからだと思っています。

ところが、この「アレコレ」という楽曲は三森さんの超人的な活動ペースというよりは、次のステップに向けた小休止、という印象が強いです。正直、「tone.」の最後の楽曲がこの楽曲で締められているということは、しばらく活動ペースをダウンして、振り返るための時間を作るのかな?とも思ったりもしました。

三森すずこさんのアーティスト活動は2013年から始まっていますが、この年はちょうど僕が社会人になった年でもあり、(こういう言い方は恐れ多いですが)三森さんと同じ時価軸でステップアップしてきたつもりです。アルバム「tone.」が出た今年6月は、僕自身もちょっと大きめのプロジェクトが片付いた後の時期だったので、僕も次のステップに備えて小休止したりしてもいいのでは?みたいな個人的な事情にあまりにもマッチしていたのもあります。まぁ三森さんの方はというと、今年後半はスタァライトやらソロ活動以外もいろいろとやっていたみたいですし、ソロの方でも来年2月にミニアルバムを出すようで、一体いつ休んでいるか分からない超人っぷりを発揮し続けているようですが。

このあたりの話は8/12に開催された5thライブの感想記事でも書いておりますので、よろしければこちらもお読み頂ければ幸いです。

akki2446.hatenablog.com


三森すずこ「アレコレ」MV short ver.(4thアルバム「tone.」収録曲)】

総括(と、身の上話)

昨年に結婚したのもあり、自分とオタクコンテンツの関わり方も変わっていくことを余儀なくされたこの1年でしたが、その中でも意識的だった2つありました。

  1. 配偶者をオタクコンテンツにコミットさせること
  2. 行けないイベントは割り切る分、行けるイベントには行くこと

1.については具体的には「なるべく一緒にアニメを見る」「家でオタクソングを流す」「無理のない範囲でイベントに誘う」です。やはり、自分が伸び伸びとオタク活動をするには、配偶者を染めてしまうのが最も合理的です。もちろん、これは一緒にできる配偶者が得られる前提なのではありますが…。あと余談ですが、一緒にアニメを見て妻が主題歌を気に入ってくれた場合など、「夫婦で見たアニメの主題歌」という披露宴で流すための大義名分が手に入る場合があります。

2.については、具体的には前述した内田真礼さんのツアー大阪に日帰り参加したこと、直前にデレマスLVのチケットを入手したことなどを指します。そもそもオタクイベントに行けない原因は「日程的に行けない」「金銭的に行けない」の2種類に大別されると思っていて、結婚すると明らかに前者の理由で行けないイベントが増えます。なので、後者の(金銭的な)理由で行けないイベントをなるべく発生させないため、自分の小遣いをリザーブしておくなどの計画性が一層求められるようになります。*4

 

そんな感じで昨年は「来年も10選書けるほどオタクできるのか?」という不安がありましたが、ふたを開けてみると全然そんなことはなかったです。

「結婚してもペースを落としてオタクを続ける」というのは、一種のソフトランディングなのかもしれませんが、逆にリソースが限られる分「選択と集中」が求められることでもあり、自分はいったいどのようなオタクであるべきか/どのようなコンテンツを必要としているのか、といった自問自答をすることにもなります。

いずれにせよ、この調子だと当分オタクはやめないだろうなぁ、と思うところです。

 

それでは、来年も良い楽曲に出会えますよう。

 

*1:いしづかあつこ監督もインタビュー記事で語っていましたが、「20分くらいの間に何か1つは感動してほしい」「1話ごとにきちんと起承転結を作る」ことはとのことです。http://www.todaishimbun.org/yorimoi20181120/

*2:過去ツイートhttps://twitter.com/akki2446/status/1013412636375957504とかブログ記事http://akki2446.hatenablog.com/entry/2017/02/28/002816とかもご参照いただけますと幸いです。

*3:披露宴と内田真礼さんに関してさらに余談→https://twitter.com/akki2446/status/1010678643457060868

*4:おまけに、一般的には結婚すると可処分所得が減るので難易度も上がります。