声優史学

声優さんとお酒

内田彩さん初心者が「AYA UCHIDA Complete LIVE ~COLORS~」に参加した話

2016年8月13日に日本武道館にて開催された内田彩さんのライブに参加しました。

前提として僕は内田彩さんのライブに参加したのはこれが2回目であり(もう1回は6月に開催されたツアー横浜公演)、それほど真面目に追いかけていないので、内田彩さんの人となりやこれまで歩んできた道についての知識が、本気で追いかけている人と比べて圧倒的に少ないと思います。しかし、いわば表面的な、武道館ライブ単体としてのパフォーマンスについては、論じても良いのではないか、と思い、久方ぶりに声豚としての筆を取ることにしました。

という前提を踏まえ、本記事を読んで頂ければと思います。

 

内田彩さんは"声優だからこそ"のパフォーマンスを行う

これは内田彩さんのCD音源を聞いていても感じたことなのですが、驚くほどに彩り鮮やかな、様々なタイプの楽曲があります。

声優のアーティスト活動は、シンガーソングライターやバンドのそれとは異なり、プロの作詞家や作曲家の歌に、プロの演奏家が音楽をつけ、そこに声優さんの歌が乗るわけで、作家陣が異なれば音楽の性格も異なるのは当然のことです。しかしながら、これほどまでにそれぞれの歌に自分なりの思いを重ね(あるいは自身で規定した"声優アーティスト内田彩"の姿を重ね)、歌いこなせる人がいるでしょうか。

僕が「何故一般的なアーティストではなく、アニソン歌手でもなく、声優さんの音楽を好んで聴くのか?」と聞かれれば、迷わず「声優アーティストでなければ見られない光景が、そこにはあるから」と答えます。そしてその光景は、内田彩さんのライブにおいても、とても強く現れています。

声優は役者・表現者であり、何者にもなれる。その姿が声優さんのアーティスト活動の魅力であり、とりわけ内田彩さんの強い持ち味の一つである、と僕は考えます。*1

 

内田彩さんは全力でライブを楽しむ

声優アーティスト活動の持つ特色と、内田彩さんのパフォーマンスがそれを最大限に活かしたものであることを述べた上で、次は内田彩さんのパーソナリティ的な面で感じたことを綴っていこうと思います。

今回の武道館ライブは内田彩さんのその時点での持ち曲34曲をすべて歌うことが事前に告知されていました。そして本番、休憩もアンコールもなく、まさに34曲を歌った訳だが、ソロ活動を行ってまだ2年ほどのレベルとしては"34曲を一人舞台で歌い切った"それ自体が圧巻であると思います。

おまけに、単に34曲歌い切ったばかりか、後半になればなるほど活き活きと、楽しそうに歌っていたのが、とにかく印象的で、凄くて、30歳になったばかりの内田彩さんに対し無限の可能性を感じました。後半になればなるほどアップテンポで激しい曲が詰め込まれていたにもかかわらず、です。

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セトリを見て頂くのが早いのですが、特に終盤のBlooming!→Breezin'→アップルミントの、畳み掛けるような曲順を、とにかく楽しそうにステージ上を跳ねまわりながら歌う内田彩さん、人類の無限の可能性を感じさせました。 

 

内田彩さんの個々の楽曲について

 個々の楽曲に込められた思いへの考察ついては精鋭の内田彩さんのオタクにお任せするとして、あくまで僕自身の思いで好きな曲について述べたいと思います。

「6.キックとパンチどっちがいい?」は本公演で初めて生で聴きましたが、なんだこの声豚になっちゃうスイッチを的確に叩いてくる曲は…!!という印象でした。元々、歌詞も内容もぶっ飛んでいる曲なのですが、それと内田さんのとびっきりの愛嬌を込めた歌い方がマッチしており、非常に味があります。今回のライブで一番好きになった曲です。

「10.最後の花火」は、情景がこもっていて、エモくて、大好きです。ライトで花火が打ち上がる様子を表現する演出も好き。

「18.ピンク・マゼンダ」の生演奏、非常に良いものでした。

「27.キリステロ」は横浜公演でも聴きましたが、とにかく楽しい。イントロが刺さります。

「31.Blooming!」「32.Breezin'」は2曲ともイントロ即頭を抱えてしまいそうになるくらい大好きなのですが、まさかバンド演奏で繋いでくるとは…という感じでした。あとBreezin'の「スタンド席にいますか~?」っていうアドリブが本公演のベストオブ"声豚になっちゃうスイッチ"案件でした。

(無限に大好き…という感想しか出なくなりそうなので、この辺りで筆を置きます)

 

内田彩さんのライブから何を貰ったか

そんな内田彩さんが与えてくれたもの、それは僕も頑張ろう、やろう、という生きる活力に他なりません。

僕はこれまで主に三森すずこさんのライブに行っていたのですが、そこで洗練された歌、ダンス、演出を見ることで、三森さんのストイックな生き様を感じ、自分もあのように有りたい、といつも感じます。今回の内田彩さんのライブでも、それと近いようなものを感じました。

所詮2回しかアーティスト活動をする内田彩さんを目にしていないのに、内田彩さんの人となりについて論じる資格はありませんが、そんな僕であっても内田彩さんから、洗練されたパフォーマンスと、それを裏付ける努力を読み取ることができました。内田彩さんは、それだけの人物なのだと思います。*2

 

おまけ

 

最近は(ある程度は意図的に)色々な声優さんやアニメのイベントに足を運ぶようにしているのですが*3、色々な声優さんの出るフェス等とは違いその人らしさが全面に出ているものが多く、これもまた楽しくてやめられないなぁ、と思うものです。

 

*1:余談ですが、ライブ後に5/31に行われたコンセプトライブのBDを買った人に見せてもらいました。例えばBlooming!のようなコンセプトアルバム外の曲であっても、Bitter Kissのコンセプトライブ内で歌われればBitterに歌い上げており、内田さんのこだわりを強く感じました。

*2:もっとも、僕が内田彩さんを知ったのは劇場版ストライクウィッチーズラブライブ!の頃、時期で言うと2012年頃であり、活動を目にしていない訳ではありませんでした。が、ソロのニコ生等をくまなく追いかけるほどではありませんでした。

*3:DDではなくゼネラリスト・オタク